『鮫肌男と桃尻女』(1998)

鮫肌男と桃尻女鮫肌男と桃尻女 & PARTY7 ツインパックバタアシ金魚 1 (1) (ヤンマガKCスペシャル)鮫肌男と桃尻女 新装版

    • 中古で売ってたのでかいました(゚Д゚)つツインパック。石井克人監督はだいぶ前に深夜にやっていた『鮫肌男と桃尻女』を観て、なんじゃこりゃあ(゚Д゚≡゚Д゚)?と凄く気に入った監督さんで、そのはっちゃけ具合とスタイリッシュな微妙な配合、アクションは派手であるが、ある意味ユルユルな映画であり、出演者も変な人というか、怪優揃いである。映像感覚はCMディレクタで培った部分なのだろうが、ただ(・∀・)カコイイ!!だけではない、キッチュでシュールな不条理感漂う石井ワールドがツボにはまる。
    • 山奥のホテルで従業員をする桃尻トシコ(小日向しえ)は退屈な日常と決別するが如く家出した。暴力団組織の金を持ち逃げし、逃亡生活を続けていた鮫肌クロオ(浅野忠信)は会長の息子ミツル(鶴見辰吾)、鮫肌の兄貴分・沢田(寺島進)らを引き連れた暴力団幹部・ 田抜(岸部一徳)に追いつめられる最中、トシコに出会い、行動を共にすることになる。ホテルオーナーの叔父ソネザキ(島田洋八)は激昂し、 殺し屋・山田(我修院達也)に姪の捕獲と、情夫と目される鮫肌の始末を依頼。暴力団、殺し屋、鮫島とトシコの三つ巴の闘いが辺鄙な山奥で繰り広げられる……
    • 浅野忠信はいい俳優である。『地雷を踏んだらサヨウナラ』(1999)で、戦場カメラマンとしてカンボジアで消息を絶った故・一ノ瀬泰造の好演していたけれども、シリアスとコミカルが同居する若手俳優の中ではピカイチな存在である。石井作品の常連となっている。他の出演者たちがもうみなさん( ゚∀゚)ノィョ―ゥ異様である。特筆すべきはやはり、山田役の我修院達也若人あきらと呼んだ方が馴染みがあるとあると思うが、繋がった眉毛……短い体躯……エキセントリックな言動……素晴らしい(・∀・)スキ 島田洋八もいい味出している。岸部一徳演ずる、大村昆のオロナミンC看板の蒐集マニアという変なヤクザは飄々としていてハマリ役。寺島進も静かながら存在感があり、不条理感の醸成に一役買っている。鶴見辰吾も奇抜なメンタリティを持った若様で、アクションや過激な暴力が一転挟まれるオフビートな笑いはコミカルである。音楽を担当したDr.StrangeLoveもなかなかよく、エンディングで流れる「"ROOM"」という歌は70年代的味わいのある佳曲。観てない方は一見あれ。