『マニトウ / THE MANITOU』(1978)

    • なんだか週末辺りから風邪(というかインフルエンザ?)で寝込んでおりました。で、そこに脈略もなく、この映画を持ってくるんだが、子ども時分にテレビで放映されたのを観ているわけで、DVDでは未だ出てないようなのだが、鮮烈な気味悪さは『エクソシスト』と同様に残っている。
    • 監督はウィリアム・ガードラー(1947〜1978)。他には『グリズリー / GRIZZLY』(1976)を撮った監督なんだけど、スピルバーグの傑作『ジョーズ』の二番煎じとよく言われる感じで、怖いことは怖いが、観るべきオリジナリティはない。この前には『アビィ / ABBY』(1974)を発表しているが……観てないので知りません。調べてみると、黒人版『エクソシスト』であり、ワーナーから訴えられたそうで、こちらも二番煎じだったようで上映中止らしい。他にも何作かあるらしいが、どれも二番煎じらしい(;・∀・)……
    • さてさて、『マニトウ』であるが、観たのは数十年前なので記憶は定かではない。あれからも再放送はしてない気がする。してても、気づいてなく観てない。であるからして、あらすじをざっと書くと……

舞台はサンフランシスコ。カレンは首の後ろにできた小さな腫瘍のことで病院に赴く。時折蠢く不気味な腫瘍ゆえ、カレンはかつての恋人で、現在は心霊研究家として占い師も営むハリーに相談を求める。何者かに取り憑かれていると直感するハリー。だが、腫瘍切開手術をしようするも不可思議な力で邪魔されてしまう。ハリーは祈祷師アメリアに降霊会を頼み、悪霊祓いを試みるが、失敗。現れた霊は400年前のインディアン祈祷師のものだと判明する。その強大な霊力に対抗するため、優れたインディアンの呪術師をハリーは探すのだが……

    • マニトウとはインディアン(というか現代的にいうとネイティブ・アメリカン)の言葉で、精霊ってことらしい。この話の感じから思った方もおられるだろうが、故・手塚治虫の名作『ブラックジャック』の第12話「畸形嚢種」(1974)のエピソードをなんとなく彷彿とさせる(だわさ!)……んで、もって、これも二番煎じなのかっていうと、記憶にある限りでは新鮮に感じた。確か昼下がり、夕方ぐらいの時間帯にやってたんだ思うんだけど、姉と一緒にテレビを観ていて、映像的に衝撃を受けた記憶がある。最終的にはSF的サイキックバトルになるみたいだし。もしDVD化されることなら観てみたい気がする。っていってもB級テイストなんだろうが。
    • さて……こういう映画にはよくある話が、1978年フィリピンで、ガードラー監督は次回作のロケハン中にヘリコプターが墜落し、死亡してしまった。その後生きていたら、どんな映画を作ったか少々気になる所ではある。