『イーストウィックの魔女たち / THE WITCHES OF EASTWICK』(1987)
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- 1は説明不要の名作中の名作。オールスターキャストで繰り広げられる活劇である。最近流行のアルティメット・エディションではなく、 製作40周年記念特別編と銘打たれた日本語吹き替え収録版。前者は更に長い吹き替え収録+豪華な特典ディスクつきだが、後者のが安いので購入。エルマー・バーンスタインによるテーマ曲を聴いただけでもワクワクする。
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- 2は『スター・ウォーズ / STAR WARS』(1977)でブレークする以前のジョージ・ルーカスが監督した60年代的青春映画。主演はリチャード・ドレイファス。60年代のオールディーズやファッションなどぼくは個人的思い入れはないが、ある人は楽しめるだろう。5はこれと同様に、音楽に力点があるミュージカル・ホラー・コメディ。主演はとぼけた風貌と演技が印象的なリック・モラリス。スティーブ・マーチンやビル・マーレーも出演していて、監督はフランク・オズ。
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- 3と6はジャック・ニコルソン繋がり。3は『イージー・ライダー / EASY RIDER』(1969)、 『ファイブ・イージー・ピーセス / FIVE EASY PIECES』(1970)などのアメリカン・ニューシネマの流れを汲む彼の出演作品。6は社会性を含んだこれらの作品から一転して、コメディでありファンタジーである所の娯楽作。 シェール、スーザン・サランドン、ミシェル・ファイファー演じる3人の魔女と悪魔であるニコルソンとの駆け引きが面白い。
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- 4はナスターシャ・キンスキーが主演し、ポール・シュレイダーが監督したサスペンスホラー。ジャック・ターナー監督による古典的名作らしい同作のリメイク作品で、脚本はそんなに練られていない。シュレイダーはインタビューでも答えているが、ストーリーよりも映像美を表現したかったようだ。その美学はよく感じられる。エキゾチックなキンスキーの姿は興味深く観られた。今更ながら目鼻口の造形が大きいが、それが個性となって、視線力とでもいう如き一種の魔性となっている。『遊星からの物体X / THE THING』(1982)でも特殊効果を担当したマット合成の名匠アルバート・ホイットロックがいい仕事をしてまふ。主題歌を担当したデヴィッド・ボウイの歌声も妖しさを醸し出している。