『バニシング・ポイント / VANISHING POINT』(1971)

バニシング・ポイント [DVD]

    • 疾走する。そう突っ走って消えてゆく、どこかに。まさにLORD on the road 70年代的ドラマの典型。主人公は車の運び屋の男コワルスキー(バリー・ニューマン)。コロラド州デンバーからカルフォルニア州サンフランシスコまで、白いダッジ・チャレンジャーを駆り、ハイウェイを15時間で走り抜ける賭けをする。何が彼を突き動かすのか。白バイやパトカーに暴走車と見なされ、それを振り切るようにただひたすら超スピードで駆け抜けてゆく。
    • アメリカン・ニュー・シネマである。音楽が時代の風を感じさせる。KOW放送局の盲目のDJスーパー・ソウル(クリヴォーン・リトル)の軽快なDJと音楽がラジオに乗って追随する。ギターの神様スローハンドことエリック・クラプトンと組み、デレク&ドミノスでも名曲「レイラ」を共に披露していた夫婦デュオ、デラニー&ボニーが怪しげミュージシャンの一団として出演し、ソウル感溢れる歌声を聴かせてくれる。