『暗闇でドッキリ / A SHOT IN THE DARK』(1964)

takaren2006-05-12

    • 1作目のように、宝石ピンク・パンサーは登場しないが、クルーゾー以外に以後の作品でもレギュラーとなる登場人物たちがここから現れる。クルーゾー警部の上司ドレフュス主任警部や、彼の召使いで空手の指南を受けてるというケイトだ。前者はクルーゾーのハチャメチャ迷警部ぶりに狂乱し、頭を悩ます人物であり、後者のケイトはTVシリーズ「グリーン・ホーネット / THE GREEN HORNET」(1966,1967)で、ブルース・リーが演じた助手カトーへと通じる、ヘンテコな東洋人風キャラクタだ。付け加え、本作から警部のフランス訛りの喋り方がピーター・セラーズのアイデアで採用され、百面相といわれる様々な変装が繰り出され始める。
    • 物語はスリラー風に、大富豪バロン氏の邸宅で、銃弾による暗闇の中の犯行で幕を開ける。容疑者として逮捕されたメイドの美女マリア・ガンブレリに、クルーゾー警部は一目惚れし、彼女が犯人であるわけはないとその無実を主張。捜査をするクルーゾーやマリアの行く先々で殺人事件が巻き起こるドタバタ劇である。
    • 音楽はもちろんヘンリー・マンシーニでお馴染みのテーマ曲は使われていないが、オープニングのアニメ映像や音楽はお洒落で、そこには『ルパン三世』的なモダンなエッセンスが感じられ、偉大なる作曲家であることは確かだ。

クルーゾー警部………ピーター・セラーズ大塚周夫
マリア・ガンブレリ……エルケ・ソマー(小原乃梨子
ドレフュス主任警部……ハーバート・ロム(西田昭市)
ベンジャミン・バロン…ジョージ・サンダース(中村正)
バロン夫人……………トレイシー・リード(?)
エルキュール…………グレアム・スターク(?)
ケイトー…………………バート・クウォーク(?)