『オーメン / THE OMEN』制作30周年記念コレクターズ・エディション(1976)

オーメン 製作30周年記念 コレクターズ・エディションオーメン2/ダミアンオーメン/最後の闘争オーメン4オーメン666

    • 特別編を2と共に買ったのはおよそ1年前だったようだが、これはしばらくどうしようかと迷っていたのだ。『オーメン4 / OMEN IV: THE AWAKENING』(1991)はまだ買ってない。おいおい4は買うは思うけど、リメイク版の666は買うか分からない。気が向けば購入するかもしれぬ。
    • さて、内容の素晴らしさについては折り紙付きである。『ローズマリーの赤ちゃん』(1968)や『エクソシスト』(1973)に連なる、悪魔オカルト学のエッセンスを見事に昇華し、「リアルなホラー映画が観たい?」と訊かれたとき、『エクソシスト』(オリジナル)と一緒にぼくが安心して薦める逸品である。何に釣られたかといえば、日本語吹き替えである。二枚組で、特典ディスクにあれやこれや入ってたり、5.1chサラウンド音声だとかは二の次にしても、懐かしきテレビ放映時の日本語モノラル音声が収録されてるのは貴重なのである。

ロバート・ソーン……グレゴリー・ペック(城 達也)
キャサリン・ソーン…リー・レミック武藤礼子
ジェニングス…………デビッド・ワーナー(仁内達之)
ミセス・ベイロック…ビリー・ホワイトロー来宮良子
ダミアン………………ハーベイ・ステファンス(吉田理保子

    • 主要キャストは上記である。ブレナン神父は表記にないが、大木民夫だと思われる。日常が非日常へと次第に変容してゆく描写が絶品である。「まさか? まさか?? あの子が?」悪魔の実体はなかなか見えてこない。その不可視な力が現実を歪めるままに翻弄されてゆく人間の悲壮がある。『エクソシスト』や本作を見るたびに、素晴らしいオカルトホラーを形作るものがリアルな息づかいであることがよく分かる。生きて、苦悩し翻弄される人間が大事なのだ。ただ血がどばーではダメなんだよ……