『ブレインストーム / BRAINSTORM』(1983)
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- と書いたけれども……長々と監督、出演者や作品などについて書いていたがテキストが消してしまって゜д゜)鬱死で臨死しそうになったゆえ簡単に。
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- 知覚伝導装置ブレインストームによる臨死追体験が見所である。伝説的特殊効果撮影マンである、ダグラス・トランブルの監督第2作だが、『2001年宇宙の旅』(1968)、マイケル・クライトンによる傑作SF小説『アンドロメダ病原体 / THE ANDROMEDA STRAIN』が原作の『アンドロメダ……』(1971)、『未知との遭遇』(1977)、劇場版1作目『スタートレック』(1979)、『ブレードランナー』(1982)など彼の関わった作品群はどれも未知の存在に相対したときの知覚の拡大及び認知の変革や進化という形而上学的なものがテーマとされている。共演者は恋多き女優であった故ナタリー・ウッドで、撮影中に船から転落し水死したために遺作となった。また、ウォーケン同様に科学者役のリリアンを演ずるのは、『カッコーの巣の上で』(1975)における厳格な婦長役が印象的であったルイーズ・フレッチャーであるが、死を覚悟して装置で記録された彼女の「死の記録」の表現は興味深い。同時期に作られた傑作『デッドゾーン』(1983)のように、脳機能と死の関係を扱った作品にウォーケンが主演したのは臨死や輪廻転生に焦点が当たった時代性かもしれない。ウォーケン独特なストイックな演技が観られるし、バーチャルリアリティを先取りしたアイデアは一見の価値がある。